2009/7/05



ようするに日本の出版不況なるものは、1930~40年代の統制経済のもとで生まれたレガシーなシステムを、そのまま後生大事に70年間も抱えてきたせいであって、個々のコンテンツのせいでもなければ、作家や読者のせいではないのだ。その証拠に、「肥沃なシステム generative system」が機能するサブカルチャーの領域では、コミケにせよ「文学フリマ」にせよ、あるいは講談社が社内ベンチャー的にこの「肥沃なシステム」を取り込んだメフィスト賞にせよ、一定の成果を上げている。ケータイ小説が一時期盛り上がったのも、「小悪魔ageha」の成功(と伝えられるもの)も、たんにこの「肥沃なシステム」が機能するように、制度設計されていたからだ。

これまでのように出版界が元気なら(=近代出版流通システムという「プロトコル層」が機能していれば、ということで、べつに編集者が有能だったというわけではないが)、マイナーな領域で生まれた革新的なコンテンツを、それこそ「アプライアンス化」して大量生産し、莫大な利益をあげることができただろう。そもそもマンガ産業だって、貸本マンガに集まった才能を「アプライアンス化」したものにすぎない。

2009-07-04 - 【海難記】 Wrecked on the Sea (via shiraist) (via starchart) (via hexe) (via kml) (via otsune)

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